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【徹底比較】株式会社と合同会社、設立するならどちらがおすすめ?

投稿日: 2025年7月10日 | カテゴリ: 未分類

「株式会社」と「合同会社」の違いをきちんと理解していますか?起業を検討する際、会社形態の選択は最初に直面する大きな決断です。この記事では、株式会社と合同会社の定義、メリット・デメリット、設立手続き、税金面などを徹底的に比較し、どちらがあなたの事業に最適かを解説します。


1. 会社形態の基本的な違い

項目株式会社合同会社
所有と経営分離(株主と経営者が分離)一体(出資者が経営に参加)
設立費用高い(定款認証が必要)低い(定款認証不要)
資金調達容易(株式発行等が可能)比較的困難(株式発行不可)
経営の自由度制約あり(機関設計が必要)高い(定款自治が広い)
社会的信用・認知度高いやや低い

2. 共通点と主な違い

2.1 共通点

  • 有限責任:どちらも出資者の責任は出資額まで
  • 法人格:どちらも法人として契約・資産保有が可能
  • 債権者保護制度あり:分配規制や異議手続き等の規定あり

2.2 相違点

項目株式会社合同会社
定款認証必要(公証役場)不要
決算公告義務ありなし
上場の可否可(将来的なIPOが可能)不可
ストックオプション基本的に不可

3. 各会社形態のメリット・デメリット

3.1 株式会社

メリット

  • 高い社会的信用、ブランド力
  • 株式による資金調達が可能
  • 上場や外部投資を見据えた経営ができる
  • ストックオプションで人材確保が可能

デメリット

  • 設立費用・ランニングコストが高い
  • 株主総会や取締役会などの手続きが煩雑
  • 経営の自由度が制限される

3.2 合同会社

メリット

  • 設立・運営コストが低い
  • 定款自治により経営の自由度が高い
  • 意思決定が迅速

デメリット

  • 認知度・信用力がやや低い
  • 株式による資金調達が不可
  • 上場不可

4. どんなケースで選ぶべき?

株式会社がおすすめのケース

  • VC・投資家からの出資を受けたい
  • 社会的信用を重視する業種
  • IPOを目指している
  • 従業員にストックオプションを付与したい
  • 事業承継を見据えている

合同会社がおすすめのケース

  • 少人数・単独で事業を行いたい
  • 起業初期でコストを抑えたい
  • 素早い意思決定を重視
  • 特定の専門家集団で共同事業を行う
  • 将来的に株式会社へ組織変更予定

5. 設立コストの比較(目安)

項目株式会社合同会社
定款認証費用約5万円なし
登録免許税最低15万円最低6万円
設立費用合計約20〜25万円約6〜10万円

6. 税務面の相違点は?

実は株式会社と合同会社の税務上の扱いは基本的に同じです。

  • 法人税、消費税、法人住民税、法人事業税が課される
  • 会計処理、納税義務に大きな違いなし

※合同会社は会計監査義務がないため、会計コストは比較的低く済む


7. まとめ

比較項目株式会社合同会社
社会的信用高いやや低い
資金調達容易困難
経営の自由度低い高い
設立コスト高い低い
上場可能性ありなし

あなたの起業目的や資金計画、組織体制に応じて最適な会社形態を選択しましょう。判断に迷う場合は、税理士や司法書士などの専門家に相談することで、より的確なアドバイスが得られます。